前回に引き続き、Chrome拡張の話をしていくのですが、自分以外の人に公開する方法が気になると思うので2回めにして公開方法を紹介したいと思います。
前回の記事はこちら↓↓
- Chromeウェブストアにアプリを登録する
- 公開に必要な情報を記入していく
- At least one screenshot or video is required.
- The detailed description is too short or is missing. Minimal length is 10 characters.
- Please select a Primary Category for your item.
- Language is not selected.
- The single purpose description is required. This can be entered on the Privacy tab.
- A justification for host permission use is required. This can be entered on the Privacy tab.
- A justification for remote code use is required. This can be entered on the Privacy tab.
- 全ての必要項目が埋まったら
- Chrome拡張の公開範囲を選択する
- 公開手数料を支払いアプリを公開する
- 「手軽に成果物を公開できる」という点でChrome拡張はとても良いプラットフォーム
Chromeウェブストアにアプリを登録する
作ったChrome拡張をZipファイルにまとめる
まずは自作したChrome拡張をZipファイルにまとめます。
前回のChrome拡張で使ったmanifest.jsonが含まれているディレクトリをそのままZipにアーカイブすればOKです。
Chromeウェブストアからデベロッパーページに移動する





デベロッパーページでアイテムを追加する
画像を参考にしてアイテムを追加します。
公開に必要な情報を記入していく
次に必要な情報を記入していきます。
何を記入すべきかはページ上部に記載されている「公開できない理由」を参考にします。
At least one screenshot or video is required.
少なくとも1つのスクリーンショットまたはビデオが必要です。
翻訳そのままですがアプリを紹介するスクリーンショットを設定します。
【ストアの掲載情報】→【スクリーンショット】で設定を行います。
注意すべきポイントはサイズは1280×800か640×400ちょうどでないと行けません。
1pxでもズレていると上記画像のようにエラーが出ます。
The detailed description is too short or is missing. Minimal length is 10 characters.
詳細な説明が短すぎるか、欠落しています。最小長は10文字です。
【ストアの掲載情報】→【詳細説明】の欄に具体的な説明を書きます。
- 具体的な使い方
- プライバシーポリシー
- コードの所在(githubのリンクなど)
を書けば十分かと思います!
Please select a Primary Category for your item.
アイテムの初期メインカテゴリを選択してください。
これは説明不要かと。自分のアプリのカテゴリは何かを選択してください。
今回のアプリは一切役に立たないので「娯楽」です笑
Language is not selected.
言語が選択されていません。
言語を選択します。このブログを読んでいる人はほぼ日本人なので「日本語」で問題ないです。
ただ、Chrome拡張には国際化対応という機能があります。
個人開発したインターバルタイマーは海外用にもリリースしています。
インターバルタイマー [日本語]
Interval Timer [English]
拙い英語ですね…(´・ω・`)
このように多言語対応したい場合、このUI上からは設定できず、manifest.jsonで設定を加えなければなりません。
そういった対応がしたい場合は、、また今度記事を書くのでお待ち下さい👀
The single purpose description is required. This can be entered on the Privacy tab.
単一目的の説明が必要です。これは、[プライバシー]タブで入力できます。
【プライバシー】→【単一用途の説明】から設定します。
【プライバシー】タブに記載した内容は公開はされず、Chrome ウェブストア チームと共有されて、公開時の審査に使用されます。
ここにはこのアプリがどのような目的で使用するアプリかを書きます。
A justification for host permission use is required. This can be entered on the Privacy tab.
ホスト権限の使用の正当化が必要です。これは、[プライバシー]タブで入力できます。
【プライバシー】→【ホストに対して権限を要求する】から設定します。
ホストとは「この拡張を使うユーザーのブラウザ」のことです。アプリを動かすためには「どんな情報をアプリに渡すか」をユーザーに許可をしてもらう必要があります。
その権限が正当なものかをChromeウェブストアチームが審査する際に判断するための説明文をここで設定します。




今回のアプリでは content_scripts でTwitterの表示を読み取る必要があったので上記のように書きました。
permission など必要に応じて内容が変わってくると思うので自身のアプリに合わせて書きましょう。
A justification for remote code use is required. This can be entered on the Privacy tab.
リモートコードの使用の正当化が必要です。これは、[プライバシー]タブで入力できます。
【プライバシー】→【リモートコード】から設定します。
リモートコードとは自作したコードに含まれないコードのことです。
わかりやすいのは jQueryなどをCDNで読み込んでいる場合など、外部のリソースをネット経由で使用しているものです。
アプリ自体に悪質なコードが含まれていなくとも、外部で提供されているコードに問題があった際にユーザーを守ります。
そのためリモートコードを使っている場合はなぜ使用する必要があるのかを記載しましょう。
全ての必要項目が埋まったら
項目を書いたら『下書きとして保存する』を選択します。
必要項目が全て埋まったら『公開できない理由』が消えてリリース出来るようになります。
Chrome拡張の公開範囲を選択する
Chrome拡張の公開範囲を選択します。デフォルトでは一般公開になっていますが、テストで動作確認をしたい場合や、社員情報を扱うChrome拡張の場合、別途設定を変える必要があります。
公開
選択した国のすべてのユーザーにアイテムを公開します(そのまま)
検索にも引っかかるようになります。
限定公開
リンクを知っている人だけに公開されます。
そのため、リンクが外に漏れてしまうと一般のユーザーも使えてしまうリスクがあります。
法人専用で作成しているアプリ等、一般公開はしたくはない場合、この方法で公開することは出来ません(出来なくはないけど外部に漏れない保証はない)
本当に一部のユーザーのみに公開設定をしたい場合、次の方法で行います。
非公開
アイテムは Trusted Tester にのみ公開されます。Trusted Tester は設定ページで変更できます。
ご自分が所有または管理している Google グループのメンバーを含めることもできます。
というように選択したユーザーのみ公開する設定となります。
デベロッパーダッシュボードのアカウントからTrusted Testerアカウントを登録します。
このアカウントにはGoogleグループを登録できます。
グループ会社など一部のユーザーのみにしか配布したくない場合、こちらにGoogleグループを登録して配布するとセキュリティ的にも安全に配布することが出来ます。
法人アカウントの場合
@gmail.com 以外の法人で契約しているアカウントの場合、契約ドメイン内で配布することが出来ます。
上記ではTrusted Testerに配布してますが、特に指定がなければ所属グループ全員に配布で問題ありません。
公開手数料を支払いアプリを公開する
最後に手数料を支払い完了です。
1アカウントにつき5ドル1度支払うだけで公開することが出来ます(月額で別途掛かることもない)
おつかれさまでした!!!
「手軽に成果物を公開できる」という点でChrome拡張はとても良いプラットフォーム
…と個人的に思っています。
「アプリ開発をするぞ!」と意気込んで頓挫することはよくありますが、Chrome拡張は低コスト・低実装で手軽にアプリを公開できます。
どんなに簡単なものでも「自分で作ったものをリリースをする経験」はエンジニアとして貴重だと思っていて、10個のプロジェクトに携わるのも確かに勉強になりますが、自分の制作物を持つことは成果物に対する責任だったりエンジニアとしての自信を身に着ける機会になると思っています。
「プログラミングを勉強し始めたけど、次に何をすればいいか分からない」人にこそ、これまでの経験から「こういうのあったら便利だよね」と思えるものを自分で考えてそれを自分の手で作って「プログラミングは楽しい」と思ってもらいたいです。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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