こんにちは。すずきです。
過去に書いた失敗ノートの記事が反響があり、今回は基本と呼ばれる「報連相」についてまとめたいと思います。
報連相とは「報告」「連絡」「相談」のことですが、私も例外ではなく社会人になって最初に「報連相をしっかりするように」と言われていました。
しかし実際入社すると仕事の中で報連相を行おうとしてもうまく伝えられなかったり、相手を困惑させてしまい、度々注意されることがありました。
よく聞く言葉ですが、それを本当に理解して実行している人はどれだけいるのでしょうか?
形だけではない本当の価値のある報連相について、自分なりにまとめたいと思います。
報連相のメリット
そもそも『どうして報連相が必要なのか』を理解していないことには始まりません。
「報告」「連絡」「相談」のそれぞれのメリットを解説します。
報告のメリット
報告とは「成果を報告する」といったように既に起こったことを上長やチーム内に共有することです。
報告を行うことで「今どのような状況なのか」「なぜこの状況が起きたか」をチームメンバーが把握することが出来ます。
チーム内で共有することで、経験が豊富なメンバーからフィードバックを貰える可能性があります。
そこから自分の良かった点、悪かった点を客観的に知ることが出来ます。

更に報告を行うということは、一度状況をまとめる必要があります。
チーム内で一番その状況に詳しいのは自分自身のはずです。
「行ってきたことがどのような効果があったのか」「なぜこのような事態が起きたのか」をまとめることで自分の中で成長点や反省点を確認することが出来ます。
連絡のメリット
連絡とは報告とは少し異なり、これから起こることを上長やチーム内に共有することです。
連絡を行うことで「これからどうなることが予想されるのか」「何をしておけば良いのか」をチームメンバーが把握することが出来ます。
ただ連絡は相手にだけメリットがあるものではありません。




連絡をすることでメンバーに、今行っている作業に支障が出ないかやタイミングを確認してもらう事ができます。
その結果を共有してもらい、最終調整を行うことで自分の予定していたことをスムーズに実行できる環境を作ることが出来ます。
更に連絡は連絡を受けた人に対して行動を制限させる効果もあります。
例を挙げると、銀行でATMが使えない連絡を事前に受けていれば前もってお金を引き下ろすことで、当日になって迷惑な人が問い合わせてくるリスクを減らせます。
先日の台風でも事前に電車の運行停止の連絡をしたことで当日問題が少なく済みました。
一見、利用者に対しての連絡ですが、一番助かったのは鉄道会社です。
このように自分がやりたいことに対して余計なトラブルを発生させない目的で連絡は役に立ちます。
相談のメリット
相談とは自分の力だけでは解決できないことを、上長やチーム内で共有してアドバイスを貰うことです。
報告と同様に状況の整理をする機会にもなりますが、相談をすることで自分に不足している知識や経験を上長やメンバーから引き出すことで、物事を正しく判断することが出来ます。
もちろん、相談についても相手から情報を貰うだけではありません。
相談を行う大きなメリットとして責任を共有できることが挙げられます。




相談が報告と連絡と違うことは、必ず相手の意見が返ってくることです。
『今考えている方法で問題がないか』『もっと良い方法がないか』それらの答えは必ず上司の意見・チーム全員の総意になります。
万が一、トラブルが発生した場合でも評価が下がることもなく、相談を通してチーム全員で対処できる体制が作られるため、無駄な不安を抱くことなく自分の仕事を進められます。
誤った報連相
ここからは誤った報連相についてまとめます。
『報連相をすれば良い』という考えで行っていると陥りやすいです。
誤った報連相は自分だけでなく、報連相を受けた相手の時間を奪いかねない事態を引き起こすのでこれから紹介するような報連相をしていないか確認してみましょう。
頻度が少なく、一度の報告の情報量が多い報告
「後でまとめて報告しよう」という考えであると、やってしまいがちな報告です。
情報量が多すぎると、受け取る側が状況を理解することに時間が掛かってしまうこともありますが、それ以上に大きな問題が『修正が効かない部分まで誤った方向に進んでしまう』ことです。
「どうしてこうなってしまうまで報告しなかったんだ」という注意をよく受けてしまう人はこれに該当します。
対策としては複数選択肢が出たときに報告をする癖を付けるのが良いです。
ゲームで言うセーブポイントがありそうな部分は報告ポイントです。
「大きな行動を行う時」「選択によって今後が変化する時」は報告ポイントなので、「今までやってきたこと」と「これからやること」を報告しましょう。
相手にしてもらいたいことが不明瞭な連絡
連絡としての意味は成していますが、不親切な連絡と言われるものです。
例えばATMが使えない連絡をする場合、「今週末ATMが使えません」という連絡と、「今週末ATMが使えないため、事前に現金の引き出しをお願いします」ではどちらが親切でしょうか?
頭の回転が早い人は不要に感じますが、それでも後半の方が良い印象があると思います。
内容が高度になるほど、その情報の価値は上がってきます。
「社内NASを廃止してクラウドストレージを使用します」という連絡で、関係者に「で、具体的にどうすればいいの?社内NASにはもうデータをあげられないの?」と思われたら混乱が生じ、作業にも支障が出ます。
連絡は「次に何をしてもらうか」を示して初めて連絡です。
「次に何をしてもらうか」をすぐ言えないのであれば調査・考慮不足で、必ずトラブルが発生します。
連絡する時には、相手から「何をすればいいか」を質問されることを想定して内容をまとめましょう。
自分の考えを持たない相談
相談するときに「A案とB案どっちが良いと思いますか?」などと、選択をそのまま上長やメンバーに問い合わせることはないでしょうか?
確かに一番手っ取り早く適切な回答を手に入れる方法かもしれません。
ですが相談された側にとっては厄介な相談でしかありません。
突然選択を迫られた結果、万が一ミスがあったら判断を下した人に責任が降りかかります。
更に相談する側も物事を考える癖が無くなってしまいます。
まずは自分の中で考えを持ちましょう。
その考えを元に相談を行うことで、相談の中身はお互いの考えが合わさったものになり、相談はより濃いものなり、相談する側は正しい判断を出来る技術を学び、される側は考える負担は減り、お互いのためになります。
調査不足の相談
前述した丸投げに関連しますが、相談するときに受け取った情報をそのまま使って相談を行おうとしていないでしょうか?
特に人からの依頼の場合、必要な情報が揃っていないことがよくあります。
類似の内容の依頼でも状況によって対応内容は異なります。
不具合があっても、それが実は1万回に1回起こるものであれば、対応が見送られることもあります。
後になって発覚する確認不足は問題外ですが、優秀な上司であれば相談の時点でそのような重要事項の確認はされます。
その時点で確認できていない場合、既に相談相手の時間を奪っているということを肝に命じてください。
だからこそ『判断してもらうために必要な情報は何か』は相談する前にきちんと調査しておきましょう。
ただ調査不足は毎回完璧に出来るわけではありません。
私の場合は調査が足りなかった場合は、失敗ノートに残して同様のミスをしないようにしています。
前述したことを合わせると、相談する際は『何を調査して』『どういった理由で』今の判断に至ったかをすべて最初に伝えるのが理想です。
まとめ
『報連相は上司やメンバーのための行うこと』
その考えだった人は、報連相を面倒に思ったり、一度にまとめてすればいいやと思ってしまいがちです。
でも報連相のメリットを考えると実は自分に対してのメリットが多いことがわかります。
「自分の行動に自信がない…」そういう時期であればこそ自分の行動にズレがないかを定期的にチェックする必要があり、その方法が報連相なのです。
『報連相をするといつも注意されるので苦手』
その考えであれば、方法自体を見直してみましょう。
考慮事項が足りずにズルズルと報告や相談が延びている事が多いからです。
相手の時間を奪わない方法であれば相対的に相談時間が短くなります。
相手の時間を奪わない報連相を意識していると、物事を自主的に考える力が付き、少しずつ任せてもらえる仕事も増えていきます。
報連相の目的を理解していれば、より内容の濃いコミュニケーションを取ることができ、注意点を押さえていれば無駄に相手の時間を奪うことはありません。
適切な報連相でより働きやすい環境を作っていきましょう!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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